酸触歯とは

歯が黄ばんできたら、それは酸触歯かもしれません。これは「さんしょくし」と読むのですが、日本人の6人に1人が該当しているともいわれています。

 

前項で日常の食生活で「色素沈着」が黄ばみに影響していると前項でも書きましたが、「酸触歯」も飲食物が原因となっています。ただし、飲食物に含まれる「酸」が原因で、歯の表面にあるエナメル質がどんどん溶けてしまった状態のことを指しています。

 

加齢でもエナメル質は薄くなっていきますが、酸によってそれが更に早められるということになるのなら見逃せません。

 

白く輝く歯に欠かせない成分なのが歯の表面にあるエナメル質です。そのエナメル質が溶けてしまった状態が酸触歯ということで、しかし、一度損なわれてしまうと元に戻すことはできません。

 

歯の疾患というのはそれぞれ密接な関わりがあるもので、酸触歯は黄ばみ以外にも虫歯の悪化や知覚過敏の原因にもなっています。

 

「歯肉炎」だと歯ぐきにも影響を与えますし、「歯周炎」では骨などにも炎症が広がります。つまり「歯周病」ということで、酸触歯の正しい予防・対策はとても重要ということでもあります。

 

まずは酸性度の高い飲食物をマークしてみましょう。酸性度はpH(ピーエイチ)という単位で表示されるのですが、エナメル質が溶け始めるレベルはpH5.5以下だとされています。もともと炭酸飲料やアルコール飲料はpH5.5以下のものが多いのですが、他にも、栄養ドリンクやかんきつ類、ドレッシング・調味料でも下回っていることが多いので、ちょっと大変です。

 

食べ物では、健康にいいとされている梅干し、酢の物などがpHの低いものとなっており、これもそう言われてしまうと困ってしまいます。このように美容や健康という観点で重要な役割を持つpHの低い飲食物を摂取した時には、正しい酸触歯対策を心がけいものです。